【旅行記】マクドナルドのある郊外
ビックマック指数ってある。ビックマックで各国の経済を比べるユニークなやり方。
これを見るとインド人はまだ経済的に世界の富裕国のかなり後ろを言っているのがわかる。
マクドナルドができた国同士は戦争をしない理論ていうのもある。グローバル化を描いてきた元NYタイムズコラムニストのトマス・フリードマンによるものだ。マックができるのは、グローバル資本主義にビルトインされるのと同じ意味で、戦争のような前時代的なものが起こらなくなる。核保有より有益な平和構築手段だ、と唄う。
- 作者: トーマスフリードマン,Thomas L. Friedman,東江一紀
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2000/02
- メディア: 単行本
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確かにマクドナルドからいろいろわかる。インドの前にいた香港では、マクドナルドはどうもイカした場所じゃなかった。安く飯が食える、という下流向けのムードがある。たぶん東京でも一緒かもしれない。
ただムンバイではマックはクールな場所のようだ。おしゃれな若者が集い、おしゃべりに興じている。マックに手が届くのはちょっとした中間層なんだ。
そりゃあそうか、ご覧のように初任給は200ドル弱。日本でもマックの一号店は銀座。富裕層向けにスタートした。
スタバでも比較ができる気がする。インドのスタバは高級な感じのムードだ。中国でも少し高めだった。でも日本、米国にいくと、スタバはフツーの場所だ。
郊外のナビムンバイ(ニュームンバイ)を自転車とオートリキシャ=小型タクシー=で散策した。いままさにつくられている街で、これからメトロという電車も通るらしく、セクターで区切られた地域で開発が進んでいる。セクターには看板があり、大まかな開発のマスタープランが公表されている。
中間層がどんどん増えるのは間違いないように思えるが、開発の穴が空いた場所では、下のようなスラムができている。インドの貧困問題は長く尾をひきそうだ。なにしろ人が多い……。
中間層の消費スタイルを知るため、ショッピングモールも数件回った。でも、あんまり書くこともない。まあ、本当にどこの国も造りが一緒ですなあ。モールって退屈すぎて、文明の終わりじゃないかな、って思っちゃう。最上階にゲームセンターとフードコートって絶対あるよね。なんでだろうね。
まだ、ムンバイではモールは主役じゃないみたい。1階が店舗が2、3階がそいつの家という店舗兼住宅が、目抜き通り沿いにずらっと並んでいて、消費の主役を担っていそうだ。まだモールが流行る前提の乗用車が行き渡っていないのが原因だろう。
近くで買い物する方が便利なんだ。