デジタルエコノミー研究所

”経済紙のNetflix”を作っている起業家の日記

宝探しのためにアメとムチに鈍感になろう

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Carrot And Stick Incentives Lead Manage | Free to use under … | Flickr

ポール・グラハム『ハッカーと画家』をバラバラっと読んでいる。

私の知り合いには学校時代にオタク(nerd)だった人がたくさんいるが、皆同じ話をする。賢いこととオタクであることの間には極めて強い相関があり、オタクであることと人気者であることの間にはもっと強い負の相関があるというものだ。賢いとむしろ不人気者になるみたいなんだ。

これで、ふと8月に合コンに参加したことを思い出した。今後、人生で「合コン」とパッケージされたものには行かないだろうが、合コンに参加することにはまあまあ学びがあって、そのうちの1つが、この負の相関性に関することだ。

その合コンはフォーマルな業界で働く女性とされた。このブログのポストを観てもらえばわかるが、私はフォーマルな業界で働く女性たちのニーズに全くかなっていない。この合コンとは関係なく、何度となく、まあまあ「やばいやつ」と認定されたことがあり、それ以降はあんま入り組んだ話はしないようにしている。

相手は自分と同じお年頃の人で、結婚を真剣に考えている(ぼくは同じ年頃の女性が結婚を真剣に考えているという『常識』すら知らなかった-ヤバイ)。彼女たちは結婚相手の条件をつくっていて、男たちがそれに合致しているかを測っているようだった。

男は常に女性にモテたいと思っているので、合コンを繰り返していくと、モテるために、女性のつくる条件に対して自分なりの最適化を試みるだろう。心理学の「強化」のプロセスを経ることになる。

強化 - Wikipedia

心理学用語において強化とは条件づけの学習の際に、刺激と反応を結びつける手段または、それによって結びつきが強まる働きの事である。広義には報酬、罰などの強化子の事もさす。

向かう方向が正しければ、強化は相当いいプロセスだ。自分に与えられる刺激(報酬or罰)に従っていれば、どんどん研鑽を積み、実力をつけていくことだろう。

ただし、アメとムチが良い目標に対して設定されていないとマズいことになる。殺人に報酬が与えられたら、殺人鬼が育ってしまう感じになる。

大きな目標を立てて、それを実現したいと思うなら、小さな報酬にこだわる必要はない。 たとえそれが短期的にとても美味しい果実のように見えても。 どんなに 厳しい状況 例えば 砂漠やジャングルや宇宙空間を横切るようなことも 自分が 実現したいことのためなら 厭わない。

必ずしも合コンでモテる必要はない。恋愛は考えようによっては「35億人から1人を見つければいいゲーム」だから。

(参考)

燃焼率改 「インセンティブ 自分と世界をうまく動かす」要約