デジタルエコノミー研究所

”経済紙のNetflix”を作っている起業家の日記

【報告】テックメディア「Axion」を創業していました

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最近ブログの更新が滞っています。なぜなら私が9月にDIGIDAYを辞して10月の末からテックメディア「Axion」を立ち上げたからです。

axion.zone

Axionのプロパティは現在上記のWebアプリケーション、Youtubeチャンネル、Facebookページと最低限の陣容で進めています。Axionはどんなメディアかというとビジネスパーソンが最先端テクノロジーを理解し、それが引き起こす変化への対応力を提供する」です。率直に書きますと、伝統的な日本企業は広範な範囲で、最先端テクノロジーの理解とそれがもたらす変化に余りにも鈍感です。今月ロスで開催された機械学習のトップNIPSでも日本勢の存在感は大きいものとは言えないようでした。基本的にこのテックが経済や社会を大きく変えていくというビジョンをもつメディアは日本にはありません。

日本映画はわかりやすいメタファーかなと思います。日本映画は特撮は得意ですが、SFは余り得意ではない。日本の市民社会のカルチャーはどこかで科学を軽くみています。青色発光ダイオードNAND型フラッシュメモリの発明者は日本国内では不遇でした。

Axionは権威主義社会の外側で、日本だけでなくアジアで、テックで新しいビジネス、経済、社会を作るというコミュニティを生み出すことを目的としています。そしてさまざまなレイヤー、属性の人々が学習するプラットフォームになろうというのが目標です。だから表題にテックメディアと置いてますが、とりあえずです。メディアという言葉がまあわかりやすいかなというだけなのです。

私は知識が人間をより自由にするという信念を持っています。金融や不動産の知識がないまま結婚をし子どもを作るとカップルは往々にして多量の負債に苦しむことになります。預金という余りにも不適切な資産運用方法を信じ、ATM/現金を都度利用して手数料を持って行かれます。

正しい知識を効率的に摂取する手段があれば、人間は権威的なサードパーティから搾り取られることを回避できるようになり、未来に投資できます。

私たちのプロジェクトは20世紀型の「メディア」ではなく、人間が認知するMediumの生成を科学することです。動画は一つの手段に過ぎません。

われわれは人が学習をするための媒介のあり方を検討しています。ひとつは動画であり、素人仕事ですが、こんなものを作っています(YouTubeチャンネル登録お願いします)。

https://www.youtube.com/watch?v=h3rTj1YhyX4&t=134s

動画製作に学習していると、画像生成にまつわるサイエンスの理解が深まってきまして、将来的にはAxionを深層学習、コンピュータビジョン、仮想現実、複合現実などの領域と融合していきたいと考えるようになりました。

今起こっていることは「アナログからデジタル」「テキストから動画」というシンプルな線形の変化ではなく、コンピューティングの進化と適応領域の拡大が、さまざまなものごとをゼロから設計できるようになり、しかもそれはさまざまな領域で同時多発的におこる技術的進歩に常に影響されている、ということです。

この波に乗って新しいことをやってみたいと思います。3年目の東京ですが最近はやっと楽しくなってきました。