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土曜日、下北沢で神戸在住の友人と食事。帰りに二子玉川ライズを訪れた。ショッピングモール、オフィスビル、マンションのスーパーブロック(街区)開発だ。計画され尽くした、ものすごく快適な空間が駅の一体を覆っている。
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私が5年過ごしたインドネシアの首都ジャカルタでも街区開発は活発だった。交通渋滞が深刻だったため、街区内ですべてを済ませたい人にとっては理想的な住宅と暮らしのあり方だったかもしれない。
でも、もし自分がそこに住んでいたら、「飼われている」気がするだろう。そこはあんまりにも完璧すぎる街なのだ。少なくとも
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リチャード・フロリダの『グレートリセット』を読了。2008年ごろの世界金融危機以降「不況時に新しいものが生まれる」という趣旨で、都市について提言している。
アメリカの車社会を、エコな都市を起点にしたものにかえること。1人で乗用車1台(しかも排気量の多いSUVやピックアップトラックなどを好む)を利用する習慣をやめ、公共交通機関を軸にした都市をつくることなどをすすめている。
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アメリカは最近景気回復局面にありそうだ、と言われるようになった。大不況当時は原油高も重なっていたが、最近はめっきり安くなり、SUVが売れているようだ。
おそらく公共交通機関や都市のあり方に関する議論は後退しているだろう。アメリカ人は世界の誰よりもエネルギーを浪費している。
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下北沢の駅前にも駅舎内の商業施設が整備されるようになりそうだ。極めて立地の良い場所をつかって収益をあげようとするのは普通だ。でも、下北沢の街の雰囲気が変わってほしくはないと思う。
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昔のほうが良かったというわけではないけど、ショッピングモール的なものが増えている。それが文化の行き着く先なのか、と考えてしまう。快適だけど、つまらない、ような気がする。
私がいま携わっている分野でもショッピングモール的なものが隆盛だ。例えば、フェイスブックやグーグル、アップル、アマゾン。確かに便利だけど、もっと面白いものってあるんじゃないかって、思っている。
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日本の経済は慢性的なシュリンクのなかにあるけど、これは何かすごいものを生み出すチャンスでもあると思う。いままでのやり方がうまく行かなくなったことが、示されているからだ。