デジタルエコノミー研究所

”経済紙のNetflix”を作っている起業家の日記

羽生と梅原に学ぶこと:感情とうまく付き合い、意思決定で勝つ方法

梅原:感情という王様の機嫌を損ねない

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梅原さんのこれは相当面白い。感情をうまくコントロールすることが大事。反射的に身体が動いて、脳が後から幸せを感じる。楽観的な思考ができる。

僕は若い頃から大会に出場し続けていたので、勝率を上げることはできても、必ず勝つ状況などありえないと確信しています。努力と結果が必ずしも比例するとは限らない。だからこそ、勝っても負けても「こうなるものだ」と受け入れることができます。「うれしい」「悔しい」という感情が芽生えること自体はわかりますが、それを表に出す必要があるのか。それを出す人は、直前まで結果を受け入れる覚悟がなかったのだと思います。 

ここまで割り切れるのは緊張感のある場数をたくさん踏んだからだろう。しかも踏んだだけじゃこうはならないだろう。
僕は、どう頑張っても感情に勝つことはできないと考えてプレーしています。自分の中に感情という王様がいて、彼に「勝ちたい」「成功したい」と申し出ますが、王様が「つまらない」と判断してその機嫌を損ねてしまったら、結果にもつながりませんし、みずからの成長もありません。
この後ストイックすぎて失敗してしまうことにも触れます。自分の感情がそっぽを向くような、スポ根はダメ。「気合だー、気合だー」はダメ。
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この本も楽しかった。学校になじめないでいる梅原さんがゲームに没頭し、ストイックすぎて身震いしそうなやり方で頂点にたどり着く。その過程で梅原さんはいい塩梅のトレーニング方法を会得していく。 

羽生:恐怖という感情は、いらない

羽生名人は、将棋の複雑極まりない意思決定を感情に主要な役割を持たせることしている。将棋の解説者が「羽生さんすごい踏み込みだなー」と言っていることがある。感情に強いられる意思決定をポジティブに捉えているようだ。いい感情と悪い感情があるはず。

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羽生さんの著書『直感力』『決断力』『大局観』。三冊とも、聞き書きで羽生さんが思うところをばらばらとまとめてある。彼の頭の中をうまく引き出す方法があれば、いいと思うのだが。たぶん言語化する必要もなく、回している部分がかなりあるだろう。

とにかく羽生さんの言葉は重要なので、自分なりの要点をまとめておこう。

①決断を誤らせるのは、恐怖。

②悲壮感は能力開発に寄与しない。楽しさが能力開発を促進する

③直感力は経験で磨くことができる

④あえてぼーと何もしない時間をつくる

⑤インプット以上にアウトプットをする(これは意外だ!) 

①本能的にインプットされている恐怖は、むしろわれわれの生存を脅かしうるということ。確かに恐怖はパフォーマンスをかなり悪化させてしまう気がする。

②悲壮感はもう大嫌いになった。そういう罠に自分をはめて、できない理由を探すのがくせになっていたが、人生がつまらなくなる。

ポナンザ製作者の山本さんは、羽生さんは人の強さを吸収してどんどん強くなっているのではないか、と指摘している。つまらないエゴにとらわれないで、常にゼロから自分を変えていく人なのだろうか。

結論:日常にゲーミフィケーションを取り入れてみる=

ぼくの普段の生活に勝ち負けは存在しない。普通に暮らしていれば、勝ち負けという単純化された状況に出くわすことは稀だ。だが、梅原、羽生の両氏は常に、その勝敗に触れているわけで、常人とは遠い場所にいる。

そういう人間が到達する場所がある。自分はそうじゃないけど、自分が直面する状況をゲームに当てはめることで、客観視できるし、モチベーションを盛り上げ、ネガティブな感情をかわすことができるんじゃないか。

そう、感情を制した生活を送れるんじゃないか、と。

 

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