マイクロペイメントは次世代のFacebookをつくる?
The World's First Micropayments Web Walletである「Yours」。このウォレット間で交わされるマイクロペイメントの手数料はゼロらしい。
CEOのRyanXは元Reddit暗号エンジニア。CTOはオックスフォードでPh.D取得。
このウォレットがバンドルされたコンテンツディストリビューションプラットフォーム(FacebookやTwitterのようなもの)をつくると、よりパブリッシャー(媒体社)が収益を確保しやすいものになる、という話のようだ。次世代のFacebook、YouTube、Twitter、Reddit、Mediumになるのだろうか。
上の記事で検討したようにマイクロペイメントはデジタル媒体社にとって大きなチャンスになる。技術はYoursの他にもさまざまなアプローチがある。ライトニングネットワークなどなど。
上の記事などでは、デジタル広告費におけるGoogle、Facebookのデュオポリー(2社による独占)に触れている。検索広告を除くデジタル広告費は、多数のスモールプレイヤーが製作したコンテンツで、ビッグプレイヤーが大儲けする構造だ。広告はスケールに大きく依存する。コンテンツ製作者は儲かりづらい。ただ、ここでもうけた金でGoogleやFacebookは他の分野で面白い試みを行ってもいる。何とも言えない。
パブマティックがeマーケター(eMarketer)とモルガンスタンレーのリサーチを独自に分析したところによると、Google、Facebookはデジタル広告費の46%に当たる890億ドル(約8兆9000億円)を握り、54%に当たる1060億ドル(約10兆6000億円)を残りのパブリッシャーが分け合っている。しかも、2社でデジタル広告費の伸びの85%を占めている。
マイクロペイメントでどうなる?
じゃあマイクロペイメントが実現すると、どうなるのか。勝手に想像しよう。
1. 提供者側でコンテンツをプロモーションするデマンドが高まり、プラットフォームはその広告費で儲かる。
2. 広告なし。その代わり媒体社はその販売額のほんの一部をプラットフォームに渡す。
3. 広告モデル時代とは別の消費性向がでてきそう。お金を払うなら、こういうもの。タダで読めるのとは違うという感じで
こういうプラットフォームに載る、他者を大きく差別化したコンテンツとはなんだろう? そういうコンテンツを作れる足の速いチームをどう作れるのだろうか。まだ先の話だけどワクワクする。
http://doublehash.me/yours-worlds-first-micropayments-web-wallet/