Tax Credits / CreativeCommons
ソフトやソリューション、クリエイティビティを提供する業界では、成果に大きな差がつくことが多い。成果に報酬で報いないと、誰も努力しなくなる。旧ソ連の工場やゾンビ企業のような状況に陥ってしまう。
ただし、報酬差をつけると、構成員がその仕組みに相当納得していない限り、協力を阻害する要因になりかねない。足の引っ張り合いだ。自分の成果をいい感じに見せたり、人を押しのけたり、人の手柄を奪ったり、派閥を作って戦ったり、仲間はずれをしたりとまあ楽しくないことが起きそう。
協力によりパフォーマンスを跳ね上がらせることができるのにもかかわらず。
スタートアップは設立メンバーに株式を渡す。これによりインセンティブが一致したチームを組める(はずだ)。ただし、パイがでかくなると、もっとよこせと利害関係が一致しなくなる例には事欠かない。
そこで考えた。お金の数ある機能から、尊敬・評判をアンバンドルできないかと。
お金から尊敬・評判をアンバンドルするメリット
機械により超豊かな20☓☓年を想定してみよう。生産の豊かさは、お金を単なる交換の媒介に変えることができるはずだ。そのタイミングで金から完全に尊敬を切り離して、もともと社会的に存在する評判と合算して「尊敬ポイント」にしてしまうのはどうか。尊敬ポイントをたくさんもっていると、人々はあなたに講演を依頼したり、食事をごちそうしたり、フットサルに誘ったり、BBQに呼んだりする。
尊敬ポイント導入のメリットは以下のようだ。
- 嫉妬しなくなる。人はとかく格差に敏感、というか嫉妬深かったり、これみよがしに金を使ったりする。でも、物質が溢れかえり、金と尊敬が完全に分離されるなら、金に対する執着心は馬鹿馬鹿しい
- 金が人間に対し影響力をもたない。単なる交換の媒介である。価値を貯蔵しているが、金や物品はもうあんま価値をもたなくなっている。
で、「尊敬ポイント」は、このポストで触れた評判システムに組み入れておこう。
課題はこんな感じか
- 尊敬ポイントをめぐる馬鹿馬鹿しい争いが始まる。
- 尊敬ポイントの基準はどうなるか
- 尊敬ポイント至上主義みたいな感じになり、結局、尊敬ポイントがお金のいやーな感じを引き継ぐ。高い尊敬ポイントを得そうな人をとことん邪魔したりとか。