デジタルエコノミー研究所

”経済紙のNetflix”を作っている起業家の日記

ブロックチェーンが株式会社を必要なくする

株式会社は世紀の大発明でした。リスクを分散しながら、大きな資本のスケールをつくることができます。リスキーな貿易船の航海とそのネットワークの構築を可能にしたことから始まり、あらゆる事業を人々は株式会社のスキームで達成してきました。

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ベンチャーキャピタルの出資から短期間のうちにIPOをすることで、可能性のあるビジネスを素早く伸ばすことが可能になりました。

しかし、ブロックチェーンとトークンのおかげでこの仕組みは進化しています。あなたはプロジェクトを立ち上げます。そのプロジェクトの株式のようなものをブロックチェーンと紐付いたトークンとして発給すればいいのです。

法的な確かさと認知が進めば、株式をトークンで表現する方がより便利なはずです。法律や証券取引所には既得権が存在しており、彼らを養うためのコストが高いのです。もしこれがなければ社会はもっとイノベーションを許容できます。こういうときだけ、人間が合理的だという仮定を尊重して、株式会社は必要なくなる社会を想像します。

デジタルマネー、デジタルバンキングのビットコインと、サービスプラットフォームのEthereumの2つだけでブロックチェーン/暗号通貨のかなり部分を占領するのではないか、と私は考えています。いま百花繚乱のコインたちの殆どは目を凝らすと、素人目にもどうも設計おかしいな、というものが多いですし、いろんな人たちにこれみよがしに罵倒されてます。ピアツーピアの非中央集権型のカレンシーにもネットワーク効果が働くでしょう。

とにかく、トークンは本当に面白いです。この記事でデロイトの方々と議論したように、様々なものがマーケットプレイスに乗る可能性があり、シェアリングエコノミーの可能性を開きます。

今日ふっと自分のプロジェクトのトークンを作りたいなと思いました。それでプロジェクトが進んでいって、会社という面倒なものを作らないで済む。役所と銀行に行かないで済むんだからそっちのが全然いいです。僕は分散型の社会の方がうまく働くと考えています。