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デジタルエコノミー研究所

デジタルが生み出す新しい経済を知りたいビジネスパーソンのためのブログ

【旅行記】若いってすばらしい(2)

 引き続き欧州人の若者の言葉から。

 20代後半のスペイン人は自分のクニの状況をこう語ります。「スペインの若者失業率は50%を越えている。実際にはインフォ―マルな雇用=アルバイト=で食いつないでいる。ぼくの友人もドイツ、スイス、イギリスなどの欧州や宗主国として関係があり、言語が同じラテンアメリカに移住する人もいる。ぼくは英語の教師として母国で暮らしていこうと思うが、13億人の人口を持ち巨大な中国の言語を身につけて付加価値にしたい。中国への移住も考えている」。 後からチャットで送られてきた写真で分かったんですが、彼は母国に奥さんを残していて、彼女のおなかがぼっこりふくらんでいました。独身でお気楽なぼくとは切実さがだいぶ違いまして、身が引き締まりました。

 スペインの若者失業率は2015年2月時点で50.70%です(http://ycharts.com/indicators/spain_youth_unemployment_rate_lfs)。大航海時代はスペインが交易と植民地を求めて各国に出て行きました。いまは職を探して出て行く時代になったんでしょうか。
 
 スペインでもイタリア同様の社会運動が起きてまして、新政党「ポデモス」という形で結実しています。左翼ポピュリズムを標榜し、EUの基盤となった「欧州への集結」に懐疑的な政党です。

 先のイタリア人の男性とともに、若者の高失業率や経済危機がこのような考えや社会運動を生んでいるのがうかがえます。同様に若者失業率が高く、特に人種間での失業率格差が開いているフランスで、トマ・ピケティの「21世紀の資本」が書かれ、反響を生んだ背景が分かります。
 
 これとは逆で欧州連合がおいしかったクニもあります。為替の関係で輸出競争力がついたドイツ、それからお隣のポーランドです。
 
 ポーランド人の20代後半男性のお話は前の二人と雰囲気が違います。ヨーロッパの天国と地獄の雰囲気です。
 
 「ポーランド語と西隣のドイツの言葉が話せる。ここに休養がてら中国語を勉強して欧州以外で働くスキルをつけようとしている。わたしはドイツで数年間働いてきた。第二次世界大戦でドイツに真っ先に侵略され、強制労働などがされた経緯があり、高齢者層にはドイツへのしこりがある(たくさんの地雷でドイツの戦車が国境を抜けないようにする戦術をとったが、あっさりすり抜けられて降伏)。しかし、ドイツが欧州で一番良い経済を持っているのが事実。多くのポーランド人がドイツで働くことを選んでいる」

 ポーランドは04年のEU加盟以降、信頼がぐっと増して、「欧州のコアカントリーの生活水準に追いつきたいという野心を達成しつつある」(世銀、ポーランド経済概観=http://www.worldbank.org/en/country/poland/overview)そうです。素晴らしい成長は200万人オーバーだった海外労働者の国内回帰を生んでいるそうです(英経済誌economist、一年半前の記事=http://www.economist.com/blogs/easternapproaches/2013/11/poland-and-eu)。
 
 それから、最も好調なドイツ。ドイツ人の20代後半男性は看護師です。「ドイツではヘルスケアが成長しています。看護師職の需要は高く職に困りません。なので、仕事をやめて、いますでに3カ月旅してまして、次はインドネシアで1カ月過ごそうと考えています」。
 
 雰囲気が違いますね。経済が難しかしいクニの男はワイルドで、高成長だったり安定しているクニの男は草食的なイメージがありました。サンプルは少ないんですがそんな気がします。
 
 ただし、ここで若者/高齢者で線を引くと、もめて問題解決自体が難しくなります。ピケティ氏も格差が民主主義を脅かしたり、革命を誘発しかねない状況に陥っており、資本主義のソフトランディングを提唱しており、本人も実現性に自信が深いわけではないが、グローバルな徴税を主張しています。
 
 繰り返しますが、こんな状況下で「じゃあ次は何をしようか、つくってみよう」「がっちり自分で考えてみよう」というウェブメディアを始めたいんです。経営、テクニカルな部分にはてんで無知なんで、仲間を探しています。

***

 写真は昆明で食べた火鍋。赤唐辛子に加えて山椒が半端なく辛かった。「日本人って小食なのね」。違います。辛すぎです。

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