デジタルエコノミー研究所

”経済紙のNetflix”を作っている起業家の日記

2017-01-01から1年間の記事一覧

誰もが「1997年のAmazon」からスタートするからやり続けるだけ

1997年。投資銀行での成功を全て捨てて、Jeff BezosがAmazonを始めた時のオフィス。 投資会社のSVPで高給取りだったBezosがイケてないオフィスで一人で作業をしています。何事も始めるときはこういう時期を経験するものです。私も起業してから2ヶ月程度です…

【報告】テックメディア「Axion」を創業していました

最近ブログの更新が滞っています。なぜなら私が9月にDIGIDAYを辞して10月の末からテックメディア「Axion」を立ち上げたからです。 axion.zone Axionのプロパティは現在上記のWebアプリケーション、Youtubeチャンネル、Facebookページと最低限の陣容で進めて…

ビジネスパーソンが3分で分かるスマートスピーカー

スマートスピーカーが日本にも上陸して注目を集めています。スピーカーに搭載されたエージェントが、あなたがしようとする仕事を助けてくれます。北米ではAmazon EchoとGoogle Homeの2強の様相です。マーケットシェアはAmazon Echoが70%、Google Homeは30%…

接続されソフトウェア化する都市

Via Brade Runner / Youtube 予測 家、交通、都市と私たちの生活をめぐるあらゆるものがコネクティッド(ネット接続された)になる。都市開発の仕方がシリコンバレー流のプロダクト開発の方法に変化する。人々は「ハードウェア」「アプリ」という形で都市に…

トロントで未来都市を建設するGoogle

Alphabet子会社のSidewalk Labsはトロントの東部ウォータフロント地区の開発をめぐり、カナダ連邦政府、オンタリオ州政府、トロント市が共同で構成しているWaterfront Trontと契約を交わしました。Sidewalk Labsは12エーカー(約4ヘクタール)のウォーターフ…

Alpha Goが人の手を借りずに最強になったことが意味すること

Via DeepMind 最近Googleの人工知能開発ブレーンであるDeepMindは「AlphaGo Zero」が、データなしの学習で、AlphaGoの以前のバージョンよりも高いレーティングを達成したと発表しました。AlphaGo Zeroは自己対局のみでスキルアップし、人間の手を借りていま…

ビジネスパーソンが3分で復習できるビットコインメモ

Via Pixabay 最近ビットコインの価格が上がっており、ビジネスパーソンの話題になることが増えています。ビットコインの時価総額は958億ドルに達しており、NTTドコモ(915億ドル)やMUFG(920億ドル)を凌いでおりソフトバンクに迫る勢いです(10/16時点)。 by …

Ethereumが金融引締め マイナー影響力抑制の第一歩

Via Pixabay 第2の時価総額を誇るブロックチェーンであるEthereumで「Byzantium」と名付けられたハードフォークが昨日行われました。ByzantiumはEthereumアップデート「Metoropolis」の第一弾ハードフォーク。この後にConstantinopleのフォークにより、Ether…

IMFが予見する「銀行の終わり」:仮想通貨とデジタル金融のテイクオーバー

Via Wikimedia commons IMFのChristine Lagardeは9月29日に行われたイングランド中央銀行におけるディスカッションで、Bankingの終わりと暗号通貨の勝利を予見したことが話題になりました。半月前の話題ですが掘り下げてみたいです。 今のところ、Bitcoinの…

中国のAI開発が台頭:巨大企業が牽引する「AI Everywhere(无处不在)」

予測 中国がアメリカに並ぶAIの2強に躍り出ようとしています。BATなどの巨大企業が推進力の核になりますが、同時に有望なAIスタートアップとそれを育てるエコシステムが生まれつつあります。AI開発と社会への適用は産業のオートメーション化など中国社会に大…

少数の超巨大企業が技術革新を牽引する時代:アリババの150億ドルムーンショット

分析 AI、IoT、量子コンピュータなどの分野で中国勢の強烈な興隆が起きています。中国政府、産業界はこれらの新規領域への投資の重要性を理解しており、ムーンショット型の投資を進めようとしています。 日本政府は社会保障関連の予算を大幅に圧縮し、電子化…

JPモルガン「詐欺」発言にアオられない方法:デジタルビジネスの野蛮な一週間

予測 暗号通貨では、価格やレガシー金融機関、中国政府の規制など、外的要因で大きな変化がありましたが、技術面は進展を続けています。最も重要な暗号通貨のファンダメンタルは技術と考えられます。人々は与えられるベネフィットに対してやがて率直な態度を…

邪悪になるな、iphone搭載の顔認識の光と影

iphone Xに顔認識が搭載されました。多くの人が買い求めるiPhoneで、大規模なフェイシャルデータが集まることが想定できます。「Face ID」により今後は顔により様々な認証を行うことが可能になったり、 上の画像のように顔の動きとアバターの動きを同期させ…

カーボンファイバーが自動車をプログラム可能にする:デジタルビジネスの野蛮な一週間

近年注目を浴びる炭素繊維強化プラスチック(Carbon Fiber Reinforced Plastics:CFRP)は金属類より軽く、強く、疲労も少ないといわれます。炭素繊維は航空機、風力発電ブレードなどで採用されていますが、巨大市場の自動車業界も触手を伸ばしています。 現…

ICOだけじゃない、メルチャリ、Airbnbもトークン化できる

今日メルカリがシェアサイクル「mercari」をリリースしました。中国で人気の出ている業態です。先日のライブ動画「メルカリチャンネル」と同様中国のトレンドを素早く取り入れる姿勢が見て取れます。中国ではサイクルシェア事業に各社累計で2016年には200万…

Facebook Watchはメディアの動画ピボットを「強制」する?

FacebookはWatchを開始しました。FacebookはYouTubeを追いかけようとしていると考えられていますが、過当競争の動画市場にどのような隙間があるのか、見ものです。 Facebook Watchが導入されると、利用時間上位Appのビデオ(動画)化がさらに濃くなります。F…

おじさんが「藤井聡太量産型」を攻略する方法:天才に投資しよう

藤井聡太四段に関して考えるのは、コンピューティングの力を借りることで、これまで人間が培ってきた知識体系の一部が否定されたり、参照する必要がなくなってしまったりすることが、将棋の世界で起きていることです。藤井聡太四段の強さの要因はその類まれ…

無価値コインの終わりの始まり:中国のICO禁止

ICO(イニシャル・コイン・オファリング)にパリス・ヒルトンまで関心をもつようになった矢先、中国政府がICOを禁止しました。ロイターが国営の新華社から得た情報によると、オンライン上の金融活動を監視する政府組織のデータとして7月に伝えたところでは、…

独自コインこそ最大の罠:日本人チーム初ICOのALISが示した教訓

Via Pixabay ICO(イニシャル・コイン・オファリング)の熱は留まるところを知りません。ICOで生まれる価値は株式会社という仕組みをインターネットの時代に則した形にする可能性があります。また株式会社が内包するコストをカットできる可能性もあります。…

核融合の発達、超時代遅れな日本の原発議論:デジタルビジネスの野蛮な一週間

C-2U device. Courtesy of Tri Alpha Energy Inc. Google Researchがアメリカの主要な核融合技術開発企業「Tri Alpha Energy」の進めるプロジェクトに参画し、核融合発電の実現に向けて共同で研究を進めていることが発表した。両者は核融合時に発生する、超…

AmazonとGoogleのコア事業が衝突:デジタルビジネスの野蛮な一週間

今週はGoogleとWalmartの提携が最も大きなニュースだった。Google ExpressでWalmartの商品を注文し、発送されるようになった。デバイスはラップトップ、モバイルだけではなく、Google Homeを通じた音声での注文も可能になったという。 AmazonがWhole Foodsを…

ビットコイン衛星の誕生:デジタル経済デイリー

ビットコインコア開発者を多数抱える、技術者集団ブロックストリームはビットコイン衛星を発表した。衛生からビットコインのネットワークとの接続性を地球上の様々な土地に飛ばせるという。受信にかかるコストは100ドル程度で、これはインターネットインフラ…

単純な世界の終わり: デジタル経済Newsletter_8/8

先週末はマーケティングについて少し考える機会がありました。マーケティングはあまり科学的ではない発展の仕方をしてきたと断言していいでしょう。かなり都合のいい想定を皆で信じることで、業界が機能しています。丁度「想像の共同体」である国民国家が、…

ソフトバンクがフリップカートに投資のうわさ: デジタル経済Newsletter_8/2

ソフトバンクの孫さんがインド地場最大ECのフリップカートに、ビジョンファンド経由で投資とのうわさ。スナップディールへの投資が焼け付きそうなところで、両者を合併させようとしており、さらにフリップカートにナンピン買いをするところが、粘り強い。 Am…

ビットコインのトレードオフ: デジタル経済Newsletter_8/1

※このブログは8/1 8:00AMに書きました。ビットコインに関する情報は流動的なので個人の責任での運用を宜しくお願いします。 今夜HFでBitcoin Cashが生まれる公算が高い。コア開発者と対立しているマイナーのJihan WuらがBitcoin Cashとして外に出る。Jihanは…

モバイル動画がデスクトップ動画を超える: デジタル経済Newsletter_7/28

来年米国ではモバイル動画広告費がデスクトップ動画広告費を超えるとZenithが予測した。様々な動画配信プラットフォームでモバイル利用がマジョリティであると言われていて、予算計上の都合、統計を見てからの意思決定などで広告費の上昇が遅れて追いかけて…

ソフトバンクのIoT戦略はどの程度成功するか: デジタル経済Newsletter_7/24

先週末、ソフトバンクの年次イベントで孫正義が講演している。この記事で説明しているように孫のAI / IoT投資は半端がない。孫氏はデータこそが21世紀の石油と語っている。それで The Economist のこの記事を思い出した。おそらく巨大企業のエグゼクティブ層…

想像し計画する人工知能: : デジタル経済Newsletter_7/21

Deepmindが2本の論文を発表して、その内容をブログに完結にまとめてくれている。「想像し、計画するエージェント」を紹介している。汎用人工知能(AGI)の創造をビジョンにする同社らしい研究だ。 ブログを抄訳する。 エージェントは自らの中で行ったシミュ…

量子コンピューティングの足音: デジタル経済Newsletter_7/20

今日は米有名VC「a16z」のポッドキャストから量子コンピューティングの話。 最近は人工知能開発でGPUはスタンダードになりつつある。「謎の半導体メーカー」で有名になったNVIDIAはAI特化型チップに多大な投資をしていて、この領域の独占を試みている。NVIDI…

自分で自分に教える人工知能: デジタル経済Newsletter_7/14

最も気になるニュースはDeepMindの研究者らが「自分で自分を教える人工知能」に関する論文を発表したことだ。DeepMindの人工知能が歩き方を教えている。 深層強化学習の応用で、A地点からB地点に動くことに報酬が設定されている。失敗を繰り返すが、それが学…