デジタルエコノミー研究所

”経済紙のNetflix”を作っている起業家の日記

テクノロジー

中央銀行デジタル通貨 (CBDC) は商業銀行を殺す?

来週以降のAxionの記事は、暗号通貨(俗称:仮想通貨)について掘り下げようかな、と考えている。暗号通貨は2017年のブームから状況を変えており、中央銀行デジタル通貨(CBDC)が現れたいま、再び実用化の可能性が高まっている。 www.axion.zone 国家が CBD…

巨人 (Google) の肩の上に乗ることに躊躇はない、巨人 (Google) が邪悪でない限りは − 今週の進捗#15

月曜日は祝日だったが、構わず学習に充てることにした。tcfmというシステムプログラミングのポッドキャストがあるが、話している内容の数割しか理解できないほど難解な代物である。この性質を利用して「tcfmテスト」という儀式をしている。どれくらいポッド…

iPhone のダウントレンド あなたのモバイル戦略を変更するとき − 今週の進捗#14

Via Apple News Room 富裕国(先進国)におけるモバイルのエコシステムの飽和は著しい。Appleがシグナルを送り続けているからだ。この記事にくどくど書いたけど、iPhoneは「ムーアの法則の死」の影響をバッチリ受けて技術革新を表現できなくなりつつある。「…

進捗とは、手が止まって少ししか進まないこと - axionの進捗#7

進捗とは、手が止まって少ししか進まないこと。 実際には物事はゆっくりしかし着実に進んでいる。 僕は今週はコンテンツの移行に時間を費やした。移行するだけでは飽き足らず、かなり加筆したものもある。日本語部分を加筆しながら同時進行で英訳するやり方…

『ゼロ・トゥ・ワン』と『Hard Things』を読み返してみた

お正月ということで一旦いろいろリセットするということで、著名な起業家、キャピタリストの本を読み返してみました。両者ともドットコムバブルの津波のなかで生き残った数少ない成功者であり、その経験に基づく洞察と、類推できる時代背景がとても愉しかっ…

ビジネスパーソンが3分で分かるスマートスピーカー

スマートスピーカーが日本にも上陸して注目を集めています。スピーカーに搭載されたエージェントが、あなたがしようとする仕事を助けてくれます。北米ではAmazon EchoとGoogle Homeの2強の様相です。マーケットシェアはAmazon Echoが70%、Google Homeは30%…

接続されソフトウェア化する都市

Via Brade Runner / Youtube 予測 家、交通、都市と私たちの生活をめぐるあらゆるものがコネクティッド(ネット接続された)になる。都市開発の仕方がシリコンバレー流のプロダクト開発の方法に変化する。人々は「ハードウェア」「アプリ」という形で都市に…

トロントで未来都市を建設するGoogle

Alphabet子会社のSidewalk Labsはトロントの東部ウォータフロント地区の開発をめぐり、カナダ連邦政府、オンタリオ州政府、トロント市が共同で構成しているWaterfront Trontと契約を交わしました。Sidewalk Labsは12エーカー(約4ヘクタール)のウォーターフ…

IMFが予見する「銀行の終わり」:仮想通貨とデジタル金融のテイクオーバー

Via Wikimedia commons IMFのChristine Lagardeは9月29日に行われたイングランド中央銀行におけるディスカッションで、Bankingの終わりと暗号通貨の勝利を予見したことが話題になりました。半月前の話題ですが掘り下げてみたいです。 今のところ、Bitcoinの…

少数の超巨大企業が技術革新を牽引する時代:アリババの150億ドルムーンショット

分析 AI、IoT、量子コンピュータなどの分野で中国勢の強烈な興隆が起きています。中国政府、産業界はこれらの新規領域への投資の重要性を理解しており、ムーンショット型の投資を進めようとしています。 日本政府は社会保障関連の予算を大幅に圧縮し、電子化…

邪悪になるな、iphone搭載の顔認識の光と影

iphone Xに顔認識が搭載されました。多くの人が買い求めるiPhoneで、大規模なフェイシャルデータが集まることが想定できます。「Face ID」により今後は顔により様々な認証を行うことが可能になったり、 上の画像のように顔の動きとアバターの動きを同期させ…

円Yes銀行No! 画期的な暗号通貨Zen : デジタル経済Newsletter_7/7

もっとも気になるニュースは一日遅れだが、仮想通貨のZen。これは「『日本円』みたいなものを銀行なしで使いたい」という仕組みですね。銀行口座に入るとそこから非効率的な仕組みを経由してタックスを取られます。つまり銀行は個人や法人の経済活動のコスト…

日系退職→起業、外資系がブーム:デジタル経済Newsletter_7/6

注目記事 「私が国内最大手からインド系に転じた理由」。NTTデータの子会社で社長だった大西氏が全世界売上約1兆1495億円(2016年度)のインフォシスに移籍した経緯 NECを退職し、新会社を立ち上げました。 - KaiGaiの俺メモ SamsungもAI搭載ホームスピーカ…

デジタル経済Newsletter_7/3

こんにちは。 このニュースまとめですが、今後はできるかぎりニュースレター形式をとろうと思います。毎朝更新でデジタルエコノミーに関する有用なサマリーをお渡ししたいと考えています。ある程度のレベルに達したらニュースレターも検討しますので、ご要望…

あなたは「デジタルエコノミー」の世界でどう生き残るか

今回はなぜブログ名を「デジタルエコノミー研究所」にしたかについて、自分の考えを話そうと思いました。 私は2007~2008年の世界金融危機とその後の量的緩和で、従来型の経済学の多くが難しくなったと憶測していました。金融政策と財政政策のミックスは確か…

東京にだって移民とイノベーターがクロスするイノベーション地域はある説を検証する

このブログを読んでいて、再び引っ越しについて考え始めた。紹介されている『年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学』は都市間の経済格差を様々な観点から比較しているという。 アメリカにおける都市間の経済格差、特にイノベー…

人間とコンピュータの肩の上で天才棋士藤井四段が躍動する

将棋でコンピュータの方が強いのは明確です。佐藤名人も練習段階から「ほとんど」Ponanzaに勝てなかったと認めました。でも最近藤井聡太四段という天才が現れました。将棋ファンは大興奮しています。彼は14歳で本当に新しい世代です。 このYouTubeの解説チャ…

メディア再発明する「Smartnode Project」をライフワークにしています

スマートノードプロジェクト(Smart Node Project)のウェブサイトを作りました。2010年頃からメディア企業で働いて「何かがおかしい」「こう変えたらうまくいく」とずっと考えてきました。旧態依然の世界の中で「こうすれば良くなる」という提案は常に厳し…

アリババの破壊的な「芝麻信用」:信用や評判のスコアリングは社会を変える

2015年に中国・重慶を旅行していてドルを中国元に両替しようと思って国有銀行にむかった。国有銀行のATMに向かうとおもむろに警備員が声をかけてきた。 「キミ、両替したいんだな?」。中国語だったがなぜかわかった。彼はぼくが両替しようとしているドルを…

キャズムを越えるためにもっとハイプしよう

Hype energy drink / via Wikkimedia commons Recodeのこの記事は、偽ニュースならぬ偽テックがあると主張している。謎に満ちたVR/ARスタートアップのMagic Leapは14億ドルを調達しているが、The Informationによると「オーバーマーケティング」だと言う話で…

宝探しのためにアメとムチに鈍感になろう

Carrot And Stick Incentives Lead Manage | Free to use under … | Flickr ポール・グラハムの『ハッカーと画家』をバラバラっと読んでいる。 私の知り合いには学校時代にオタク(nerd)だった人がたくさんいるが、皆同じ話をする。賢いこととオタクである…

不完全情報ゲームに強いヤツは天才芸術家だ

Via Dacian Dorca / Creative Commons 人工知能が完全情報ゲームで人間を凌駕している。この分野では人間が盛り返せることはないが、最強の棋士リ・セドルが試合後に「柔軟性」や「新しいアイデア」を得られたと語っている。将棋ソフトと対戦した屋敷伸之九…

【備忘録】生体認証は結局Googleとかが有利かな

生体認証の記事を書いたので、そのときに調べたことを備忘録として置いておき、ビジネス面の考察を添える。この分野にまったく明るくないので間違っていたら教えてください。 結局プラットフォームが有利か? 多くのユーザーを抱えるGoogleとFacebook、Amazo…