デジタルエコノミー研究所

”経済紙のNetflix”を作っている起業家の日記

【旅行記】カルカッタの毒まんじゅう軍団

 インド東部カルカッタ(コルコタ)に向かう。チェンナイからコルコタまで1700キロ。バスで2〜3日かかるようだったので、航空機で飛んだ。陸路で走破したというのが、バックパッカーが誇りにするところだが、飛行機で飛んでも値段は変わらず、時間は短縮できるので、便のいい方にした。

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 途中、両都市の間にハイデラバードという大都市があるが、チェンナイでハイデラバード料理を食ってスパイスがとてもすごいので、まあいいか、やめたぜ。コルコタは市域人口448万人、都市圏人口は1,411万人でインド第2の都市。イギリスの植民地支配の重要な拠点だった。

 航空機ではやはり隣の夫婦と話し合った。日本の諸事情をものすごく熱心に聞かれた。様々なインドの話を聞いた。コルコタの次はブッタが悟りを開いた地、ブッタガヤに向かうと告げると、「余り安全とは言いがたいような場所だ」と話していた。そのときは軽く受け流していたが、後々思い知ることになった。

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 コルコタのハウラー橋。国鉄駅と市中を連結する交通の要衝だが、渋滞がひどい。

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 タクシーの運ちゃんによると、地方議会選挙が開催されていたそうだ。開票集計結果によっては負けた側が暴動を起こすことがあるそうなので、その日はカルカッタを離れた方がいいとのことだ。

 安宿街として有名なサダルストリートに宿泊した。シティマーケットというアメ横的な市場と隣接している。この一帯で日本語で話しかけてくる人々に何人も出くわした。しかし、気をつけないといけない。

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 コルコタとそれから首都デリーで、日本語を話す詐欺師がよく出ることは知られている。しかも今年1月、コルコタで日本人女性がガイドと称する男により監禁、強姦されるという痛ましい事件が起きた。

digital.asahi.com

 この後2月にもインド西部で日本人女性が強姦される事件があった。インドでは女性の社会的地位が低い。地方に行けば、女性が生まれると殺してしまう場所まである。公共交通機関や公の場で女性への暴力がしばしば起きてしまう。

2012年インド集団強姦事件 - Wikipedia

 特に、婚約者とバスに同乗した女性を襲い、その後路上に放棄して死に至らせたニューデリーでの事件は世界に衝撃を与えた。インド国内でも議論が大きな巻き起こしたそうだ。女性の地位向上と暴力が起きないようなさまざまな施策が必要になるだろう

*日本語話すインド人は「毒まんじゅう」想定

 とにかく日本人女性強姦事件のせいか、サダルストリートに日本人ぽいヤツはほとんどいない。そのせいか、ぼくは大繁盛で合わせて6人、英語のヤツも数えるともう数十人から声をかけられた。ぼくはいかにも東洋人な容姿である。

 日本語を話すコルコタ男性Aは「はあ、日本人は全然こなくなっちゃったよ。あの事件のせいだね。あの人たちは悪いけど、わたしたちはそんなことはないんだ」と話していた。「あれは本当はそんなことはなかったんです。わたしは知ってます。警察がねえ、お金かなんかの関係で、そうなっちゃっているんだけど、本当は一緒に生活していただけなんで、女性が嘘をついている」などと話していた。

 「じゃあ、チャイでも飲みにいこうか、わたしがおごるよ」

 もちろん断った。

 男性Bはぼくが代理店で電車のチケットを買おうとすると日本語で通訳として間に入って、値段をつり上げようとしてきた。ぼくは英語を話すので、Bは関与させないで、チケットを買った。

 ほかの人たちも「わたしの店にこないか」「あそこのレストランに行かないか」とかだ。あんまりいい目に合わなそうなので断った。

 コルコタでは、日本語を話すインド人のうちだいたいが怪しいヤツら。中にはいい人もいるのだろう。ちょっと悪い気もするが、旅行者サイドとしては「毒まんじゅう」だらけのものを食うわけにはいかないので、全員無視するしかないだろう。

 あと、この後ブッタガヤでも痛感したけど、女性のインド一人旅は当分やめた方がいいと思う。

*すぐさまバイバイ、コルコタ

 代理店はぼったくってこなかったので、列車でブッタガヤ。兄さん、おっさんとの闘いですっかり観光の意欲が削がれている。これはインドの将来のためにはならないだろう。持続的な経済の底上げ、インフラの整備、教育へのアクセスなどが、状況を変えることになると思うので、モディさん、頑張ってください。

 列車のトイレは難易度高め。底に穴があいており、線路の上に落ちるようだ。

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