日本の若者の冒険先はアジアデジタル経済に決まり
この若者にアジアに挑戦することを訴える記事は胸熱です。アジアには完成していない、今この瞬間にできあがっているものたちがたくさんあります。加えて私は週末にインドネシア人の友人と再会しました。友人がもってきたアジアの話は本当に面白かったです。当時の風景、肌感覚、そして心の持ち用が思い出されました。
自分が高齢化し、ぬるま湯に慣れきった日本に染まってしまっているのを感じます。あの頃の爆発的なエネルギーをもう一度思い出すタイミングが来ている気がします。
私は大学を卒業して2010~2015年にインドネシアでジャーナリストとリサーチャーを同時にやっていました。「失われた30年」の多くを日本で過ごしてきた私としては、地域で沸騰する熱気は、味わったことのない鮮烈さでした。一定数の日本の独立した若い人たちが来ていて、起業をしていました。彼らは日本にいる若者とは打って変わってハングリーでやる気に満ちていました。ゴルフとカラオケばかりの駐在のおじさんやショッピングとグルーピングの駐在のおばさんとはぜんぜん違うわけです。
起業がしたくて、自分の考えるビジネスをスタートするのに適している日本に帰ってきました。紆余曲折あり、ジャカルタからバンコクに移る選択肢もありましたが、DIGIDAY[日本版]の立ち上げとその後の拡大に関わっているのは良かったと思います。
Bain&Companyは昨年、東南アジアのネット接続人口が50%成長し2億人を超え、デジタル経済は500億ドルに達したと算定しました。Googleとテマセクのリサーチは2025年に東南アジアのインターネット経済が2000億ドルに達すると予想しました。
今後の日本発ビジネスはすべからくアジアにどう広がるかが問われるはずです。私が大学卒業後に取ったリスクが今後の人生に生きてくるはずですし、それをむざむざ寝かしておいて、世界の巨大な変化に関与できない事態は避けたいでしょう。
日本に帰ってくる前にフィリピンと東ティモールを除いた東南アジアと、中国、インドをバックパッカーをしました。
ラオスから中国国境に向かうバスの中(2015年3月)
インド、ムンバイの仏教徒の集落で記念撮影(2015年4月)
新しいものを作ってやるという強い意気込みと、巡ったすべての国に今度は自分自身のビジネスを携えて戻ってくると野心を持っていました。それは今でも変わりません。やっと日本でも既存の仕組みの崩壊が始まり私のようなタイプの人間を許容する感じは見受けられます。
中国、インド、東南アジアの急成長するデジタルエコノミーは楽しいとしか言いようがありません。ずっと変わらない志を抱き続けたいです。若い人が活躍する場はアジアという大きなフィールドなのです。