デジタルエコノミー研究所

”経済紙のNetflix”を作っている起業家の日記

いまのところ、人的投資>金融投資

会社が諸費用すべてを投じてMBAを取得させたら、その人が会社を辞めてしまった、という話はよくある。人的投資は投資対象が属人的である。だから企業、役所が、従業員にそれを与えるのには一定のリスクが付きまとう。

なので、すでに投資された人材、つまりスキルを身につけた人材を採用するほうが、理に叶うかもしれない。そういう人材の多くは自分の労働市場における価値に敏感なので、雇うのにまあまあコストを伴う。しかし、サービス業が主役のこの世界では、人材は重要な差別化要因だ。だから選択の余地はない。

How Google Works (ハウ・グーグル・ワークス)  ―私たちの働き方とマネジメント

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スマートクリエイティブを獲得し、社内で気持ち良く働いてもらうことにGoogleは取り組んでいる。この本を読んで自分が抱えている課題を考え始めた。

それは、自分の可処分所得をどれだけ自分への投資に振り向けるか、だ。自分への投資は、自分でコントロールできるので、いつ辞めるか分からない幹部候補の若者よりも合理的だ。

人的投資を増やすと金融商品への投資が薄くなる。トレードオフだ。私は高い収入を稼いでいるわけではないので、これは悩ましい。金融商品への投資によりある一定の資産をもてば、自分の人生でやれることの選択肢が広がる。

人的投資は労働市場での価値の向上だったり、もっと広い意味で、自分の人生の指針の改定をもたらしたりもしてくれる。

いろいろ考えてこんな結論にたどり着いた。

  1. 投資が現実的な利益と自分が据えた目標に、素晴らしいバランスで寄与するように、自分への投資を設計する。
  2. 現行は金融商品よりも人的投資を優先する。金融商品への投資は、扱う金額により成果が左右されがちだが、人的投資はうまくはまれば、短期的にでも成果を引き出しやすい
  3. 1,2をうまく前に進めるため感情と健康を重視する。
1は微妙なバランスの変化があるので、常にチェック、調整が必要だと思われる。