デジタルエコノミー研究所

”経済紙のNetflix”を作っている起業家の日記

たったひとつの冴えたやりかた 今週の進捗#18

今週はベータ版をローンチしました。メンバー募集中です。この記事の(5)に福利厚生、給与、インセンティブなどの諸条件が記載されています。

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長い道のりだったとかなんだとか言うつもりはありません。挑戦はずっと続いていくので、始まったばかりだ、という感想です。でもやっぱり楽しくなってきました。スタートアップというゲームの全貌が分かってきました。やはり僕が好みとしている不確実性の高いゲームなのです。そして自分は悪くないプレーをしてきたと自信を持つようになりました。

資本政策

近い内に資金調達をしようと思っています。 axion はシード、プレシリーズA、シリーズAのどこかに存在しています。もしビジネスに確証を与えるチームを組織できれば、去年のサイトのトラフィックのほか、ビジネスの見通しなどを勘案して、シリーズAから始められる気がしています。

日本には合計350社超、CVCだけでも250社以上、VCだけでも100社以上あるそうです。日本は世界のものさしで見たときに中堅規模の上場企業が多いですが、その企業群は現金をたくさん持っています(従業員の賃金をカットしている傾向があります)。そのお金たちはシャドーバンキングを含むさまざまな形態で世界中に蓄積されています。彼らはCVCという形で余ったお金のほんの一部を日本経済に投じているわけです。このすべてがアーリーステージの投資をするわけではありませんが、基本的にはアーリーステージの投資が膨張している傾向がシリコンバレーで先にあり、日本も同じ傾向があると考えられます。

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同時に日本は未曾有の金融緩和により資本調達コストが落ちており、積もりに積もった個人資産は行く宛を失い「ホームレス」になっています。このホームレスマネーがVCにも流入していると推測することができます。日本のVCの資金源は国際化しているようであり、近年は中華系のプレイヤーの存在感が高いと聞いています。

上記の状況を勘案すると「安心してください。お金ありますよ」と僕は考えています(古いしうまくない洒落です)。だから資本調達に関しては即座に好ましい条件に到達することが重要ですが、何が起こるかわかりません。仮に苦戦するようなら、親のスネをかじってでも粘ろうかと思っています。丁度今日、母親の誕生日で埼玉県さいたま市の実家に行くので、誕生日にもかかわらず、状況が長期化するときはスネをかじらせてくださいと頼みに行こうと思っています。本当にダサくて死にたいですが、それで会社の未来を数倍、数十倍よくできるのなら、将来に起こりうる困難を削減できるなら、恥なんて死ぬほどかいてやろうと考えています。

以下の記事によると「東大創業者の会応援ファンド」が発足し1号案件が決まったそうです。私が卒業した早稲田大学でも同様の試みがあればいいなあとは思いました。調達額の規模としてはかなり違うので、そのままこれに当てはまる必要はないのですが、まあ卒業大学という属性を活用することもやぶさかではないなと思うわけです。もちろん早稲田ということに固執していませんし、僕は卒業からコネゼロでやってきたし、そういうの好きじゃないんです。

jp.techcrunch.com

それで上記のローンチに関するブログを書いているとき、雇用条件について勘案しました。参画者に生株、ストックオプションの譲渡をするケースを想定したとき、僕は自分が詳細な資本政策を描いていないことに思い当たりました。それで調べ始めると本当に奥が深かったのです。調べるのは今回が三周目くらいなのですが、すでに前に知ったことの半分を忘れていました。

丁度そのとき以下の記事をTwitterで読みました。五常・アンド・カンパニー株式会社のTaejunさんがNoteを無料公開してくれたのです。「株の持分はやり直しがきかない。特に序盤でコケると本当に大変な目に遭う」そうなので、とてもためになりました。

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ここは腰を据えてしっかり学習するときです。ベンチャーファイナンスの知識は基本的には「覚えゲー」で、覚えれば覚えるほどリターンがありそうです。それでも実践の経験でそれらが補強されるだろうし、そればかりやっている投資家と起業家の力の差は如実にあるはずです。信頼できる法律家を見つけないといけませんし、そういう人に株式を譲渡するなどで共通する利害関係を構築するのも手だと思います。以下に現状の学習の課題を列挙しておきましょう。

  • 自分で想定するキャップテーブルを描く。そのとおりにはならないが、最初に自分で描いておくことが重要。
  • 投資契約とタームシートにおける交渉の前知識をつけておく
  • 創業者株式の仕組みと種類株式の知識
  • ストックオプション税制

もっと知識を深めて、頭の中に全体像を持とうと思います。ここで勉強した後、またこのことを学べる時間がいつ与えられるのかわかりません。ここから先はものすごい加速的に物事が起きていく気がしてならないのです。

仲間探し

事業の酸いも甘いも吸い尽くした人とこの段階まで来ることが好ましかったのですが、そうはいきませんでした。ということで、これから仲間探しをやっていきます。エンジニア、編集者、経済ジャーナリストを募集しています。

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開発

開発の側面では、axion ver 0.1 と考えています。まだ掘っ建て小屋のようなもので、途中で今あるものをすべて捨て去るときが来るでしょう。それが早いタイミングになればなるほど、僕らがうまくやっている証左になるはずです。

僕は今後バックエンドの開発手段を学んで行こうと思います。多くの先達たちがPHP, Railsのようなフルスタックフレームワークで開発し、その制約に苦しんでいます。クラウドでマイクロサービスを構築するモダンなウェブアプリケーションの開発に、PHP, Rails はそぐわなくなっています。プログラミングスクールや教材にとって、PHP, Railsを教えることが”美味しい”ので、これらを学んだ新規参入者が業界に流れ込んでくるわけです。投資家の一部にはPHP, Railsのクソハックで構築されたアプリを好む人がいると僕は推測しています。でも、そういうものは最初から制約を抱えてるいため、大きく成長することはないでしょう。マーク・ザッカーバーグやジャック・ドーシーがそれらの言語で最初のプロダクトを作ってから、長い時間が経過しています。

Go言語が有望です。Goは,CやC++などが使用されるシステムプログラミングの領域で,より効率良くプログラムを書くことを目的に作られました。UnixC言語の開発者Ken Thompson,UTF-8の開発者Rob Pike,memcachedの開発者Brad FitzpatrickがGoを開発しました。Goを選定するには以下の理由があります。

ベンチャーファイナンス、法務の学習が優先事項ですが、Golangにも相応の時間をさけるようにしたいです。エンジニア獲得に失敗したときには、僕自身が唯一の開発資源になる期間が生まれるシナリオもありうるわけですからね。

gihyo.jp

The Go Programming Language

運動

今週は3975㍍泳ぎ、52キロ歩いた。気候が暖かくなりそうですから3月買うらいからマラソンを復活させようかと思案しています。

感想

顔がむくんでいる気がします。毎日トライして一歩一歩実現していけば、必ず形になっていきます。目標の設定とその実現の仕方が大事です。

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Takushi Yoshida, 麹町のカフェにて、Feb 16, 2019